小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2010.09.02更新

 オダガワ

■犬回虫のポメラニアン

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寄生虫は人では殆どみられなくなりましたが、動物では時々遭遇します。

 

 

 

 

 

 

症例は、ポメラニアン 雄 4ヶ月です。
ペットショツプの専属獣医師で2回、5種ワクチンが済み、3回目のワクチンとフィラリア予防・ノミ、ダニの予防の依頼で本院を訪れました。
 ペットショツプの話では、検便は陰性だそうで、検便は本日はしませんでした。
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ワクチンはオーナー希望もあり、本日は8種に変更して投与しました。

 

 

 

 

 

 

ノミ、ダニの予防には、マイフリーガードを処方しました。

 

 フィラリア予防には、犬回虫、犬鉤虫にも効果のあるイベルメックを選択しました。



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 ここからが本題ですが、翌日イベルメックをのましたところ、おしりから虫が出てきたので、びっくりして再来院されました。

でききた虫は犬回虫です。
 

 オーナーはペットショップで検便で陰性とのことで、購入したのになぜでてきたのか、理由が知りたいみたいです。 
 

犬回虫が経口感染した場合、プレパテントピリウド 
注1) は50-60日です。このプレパテントピリウドの期間中に検便してた場合、虫卵は検出されません。感染は成立しても、検便では陰性になる訳です。 また糞便は、均一分布して、回虫がいる訳ではありませんので、直接糞便検査、集卵法をもちいても見逃す可能性はあります。

 書物によっても異なりますが、1回での検便の有効性は40-69%です。
 そのため犬猫の購入時は2-3回の複数検便や、前もって、子犬・仔猫によくいるいる寄生虫の駆除剤の投薬がトライアルに薦められます。
 今回は例は後者に相当して、フィラリア予防には、犬回虫、犬鉤虫にも効果のあるイベルメックを使用したので、上記の事情で検出できなかかった犬回虫に効果を示し便中にでてきたと考えられます。

注1) 宿主に感染後、虫卵や幼虫を排泄するまでの期間をさします。寄生虫によりまちまちです。

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作者: オダガワ動物病院

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