犬猫の消化管寄生虫の統計調査
2012.11.25更新
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本院のある地域では犬猫の消化管寄生虫は最近はあまり見なくなりました。
しかしいろいろな施設の結果をみるとまだまだいるようです。下記のその概要を記載します。
ペットショップ・愛護施設などで1-2回検便が終了していても、寄生虫の生活史の関係で購入してから発見される寄生虫もいます。
また屋外で保護された動物には高率になにかしらの寄生虫はいることが多いみたいです。
必要に応じて、かかりつけ獣医師で複数回の検便(直接法・遠心法など)また特殊検査を受けることをお勧めします。
●埼玉県の動物愛護施設のデーター
犬は全体の38.6%(350/906)に寄生虫がいました。(1999-2007年) 犬鞭虫・犬回虫・犬鉤虫・コクシジウム・ジアルジア・クリプトスポラジウム、テリア、瓜実条虫順に多いそうです。
猫は全体の42.1%(456/1079)に寄生虫がいました。(1999-2007年) 猫回虫・猫鉤虫・マンソン裂頭条虫・コクシジウム・クリプトスプラジウム・壷型吸虫の順に多いそうです。
●別の施設で1-6ヶ月の犬に限定した統計
別の施設で1-6ヶ月の犬に限定した統計ですと寄生虫陽性率は40.7%(61/150)です。陽性率40.7%のうちジアルジア・犬回虫の両方か片方の感染が9割も占めていました。
●東京都中野区周辺の猫の寄生虫調査
東京都中野区周辺の猫の寄生虫調査では、寄生虫陽性率は48%で、猫回虫のみ50.1%、猫回虫+コクシジウム33.3%、猫鉤虫+コクシジウム8.3%、コクシジウムのみ8.3%あり、猫は回虫とコクシジウムが多いみたいです。
動物愛護施設のデーターの統計なので場所により異なります。
動物病院に来院する犬猫はペットショップをとおすことが多く、ペットショップの専属獣医師でとりあえず駆虫が終了しており、頻度の多い寄生虫は異なるようです。
また猫は野外で保護された場合は高率に寄生虫がいることがわかりました。
本院の経験では野外で保護の猫は殆どノミがいます。
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