小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2014.09.11更新


マダニの生態
■後気門亜目のダニ類 
 動物病院では後気門亜目のダニ類は主にマダニ科の感染を指します。
マダニ類は英名で『tick』と呼ばれ、他の多くのダニ類の『mite』と区別されます。

 マダニ類はマダニ科(マダニ属Ixodes、チマダニ属 Haemaphysalis 、キララマダニ属 Amblyomma 、コイタマダニ属 Rhipicephalus 、カクマダニ属 Dermacentor など)があり、日本国内にはマダニ科6属とヒメダニ科2属の計2科8属が生息して各種哺乳動物,鳥類や爬虫類などに寄生します。 
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■マダニの生態

  拡大

① 

写真①②、草むらの散歩で感染した犬のマダニ感染。 
 
 マダニは肉眼で発見されます。(写真②)、卵、幼ダニ、若ダニ、成ダニ4期の発育期があり、卵期を除く各発育期のダニは吸血します。写真①の右2つは若ダニ、左3つは成ダニです。
 写真②のように頭部を皮膚に食い込んで吸血します。吸血期間は生涯約20日といはれています。吸血中は局所麻酔薬に似た物質を出すので、犬に痛み・痒みはありません。吸血量は48時間以後に最高になり、雌成ダニは吸血前より100倍になる場合もあります。他の期間は脱皮・産卵をして、自然環境下で生活しています。
 家庭の埃内にいてアトピーの原因になるコナヒョウヒダニは0.3mmですが、マダニは2mmから条件によっては30mmにもなります。そのため黒い腫瘍ができたと勘違いして来院するケースもあります。

 

③  

 屋外犬に多く見られ、マダニ類は写真③の森林や草地などに生息します。
写真④のような葉の先で待機して、犬が草むらを通過すると、犬の二酸化炭素を探知して、葉から犬に乗り移り感染します。そのため犬の地面から20-30cmのあたりに多く診られます。
 本院の近所なら多摩川、枡形山、生田緑地などに散歩する方は注意です。
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犬のマダニ駆虫について
 マダニ類は英語でtickです。薬剤は『ダニ用の記載のある薬剤が必要です。
他の多くのダニ類は『miteと表され、ノミ用でも駆虫効果が見られることもあります。
 以下の薬剤は
マダニ類tick』の駆虫効果があります。

 ■フロントライン®・プラス
(成分名、フィプロニル、(s)-メトプレンの合剤)

  ノ ミ・マダニ・シラミに作用します。フィプロニルは、脂肪に富む体表や表皮に分布し、さらに皮脂腺に集まりプールされます。そこから徐々に皮脂とともに皮膚 や被毛上に放出され ノミ・マダニを接触によってすみやかに駆除します。このことにより長期間の持続効果が得られ、シャンプーや水浴の影響もうけにくいとされています。
(s)-メトプレンが含有しているので、ノミの卵の孵化、幼虫から蛹への変態を阻害します。この薬剤はうさぎは禁忌です。






■マイフリーガード®(成分名、フィプロニル)
マイフリーガードはフロントラインのジェネリック品です。
フロントラインにくらべて安価で効能は殆ど変わらない文献報告もあります。ノミ・マダニ・シラミに作用します。





                        
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プラクティック®(成分名、ピリプノール
   


 
ピリプノール皮膚滴下剤犬のみです。
希釈剤はジエチルグリコールモノエチルエーテルであり、この物質にアルコールは入っていないため、他社でアルコール過敏の犬にも使用可能です。

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フォートレオン®(成分名、ぺルメトリン、イミダクロプリド)



 
フォートレオン®は2種類の薬剤が配合されています。
マダニの皮膚への付着を阻止してし、咬みつく前に駆除するぺルメトリンとノミの吸血を阻止して、ノミ成虫に駆除効果を発揮するネオニコチノイド系イミダクロプリドが配合されています。
皮膚滴下剤
で使用認可は
犬のみです。
猫にぺルメトリン製剤は禁忌です。

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■コンフォデイズ®(成分名 スピノサド)、経口剤

 
 
2012年に犬猫用で販売されたノミ、ダニ用の経口薬剤で、副作用も少なくノミ、ダニに良好に作用します。

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作者: オダガワ動物病院

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