小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2014.10.22更新

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sheep犬のジアルジア症

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camera写真① ジアルジアのシストとトロフォゾイト


 ●ジアルジアは幼犬を中心に多く感染が予想されている寄生虫です。
 ジアルジアは全国14ヶ所371頭27種類の犬種の調査では、陽性率は6.7-59.3%と高い値を示しています。
(年齢別では1-9ヶ月 54.9%、成犬では30.9%がジアルジア陽性 だぶん一番犬が感染する寄生虫と推測されます。)

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写真②(アイデックス社資料より)

しかし写真①の新鮮便の直接塗抹を鏡検ではジアルジアの直接法の検出率は27-31%しかありません。
そこで遺伝子検査が使用されています。するとcamera写真②のように検出率は90-96%になります

あcamera写真③、遺伝子検査(スナップ・ジアルジア)陽性例

 この症例は購入したばかりの子犬が下痢がとまらず来院しました。検便では陰性でしたが、遺伝子検査(スナップ・ジアルジア)では陽性を示し、(写真③)メトロニダゾールの投与でよくなりました。
この症例は下痢の症状がありましたが、遺伝子検査が陽性でも無症状な犬もいます。

 ■生活史
 ジアルジア虫卵はシストという小さな形式で排泄され、1歳位になると90%は免疫力で自然治癒する場合が殆どです。しかし下痢が激しい症例は駆虫薬の投与が必要です。メトロニダゾールは70%のジアルジアに効果を示します。やたら苦い薬剤で投薬に苦労がいるケースもあります。他にドロンタール・プラス®、フェンベンダゾール、パロモマイシンが抗ジアルジア作用があります。
 ジアルジアは排泄と同時に感染力を獲得しますので家庭では早めに便の処置が必要です。トイレは可能なら熱湯消毒がベストです。
 多頭感染しているケースでは軟便が継続して、駆虫薬も効果を示さないケースもあります。動物系専門学校(沢山犬がいる環境)のジアルジア駆虫を相談されたケースでは、駆虫剤が効いても、他の犬の排便から経口再感染がおこり完全駆虫には再度の駆虫と環境の消毒で半年ぐらいかかりました。
ジアルジアの対策として動物病院で遺伝子検査をうけて、そして見つけたら早めの駆虫・消毒がベストです。


バイエル社資料より

最近、ジアルジアも遺伝子研究が進み、犬と人は共通のジアルジアがいる場合もあるそうです。
 




 


 

 

投稿者: オダガワ動物病院