小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2014.10.03更新

糖尿病はセキセイインコ(学名:Melopsittacus undulatus)では時々診られ、慢性的に血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が高い状態が続く病気です。
 症状は多飲・多尿・多食になります。(写真)


糖尿病は、セキセイインコでは時々診られ、慢性的に血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が高い状態が続く病気で、多飲・多尿・多食の症状になります。(写真)

 このセキセイインコ症例は3才の雄で、「水のような下痢になった」ことで来院しました。(写真)

 鳥類は一穴動物で、尿も便も同じ穴からでます。そのため、尿と便の区別がつきにい点があります。
 この症例は下痢ではなく、多尿を示しています。 

 このセキセインコは血液検査で血糖が600mg/dl以上ありました。

尿検査では尿糖が5+ありました。 尿糖の拡大

セキセイインコの糖尿病の正式な原因は不明ですが、写真のような体重の増加は一因にあげられます。
 犬猫ヒトはインスリンの低下でおきますが、鳥類はグルカゴンが原因でおこります。

 ヒトでは血液中にブドウ糖が異常に増えた状態が続くと、全身の血管が傷つけられ、その結果さまざまな合併症が起こってきます。

 細い血管に異常で網膜症、腎症、神経障害があり、
 
 また太い血管に異常で動脈硬化が悪化し、脳梗塞、心筋梗塞、閉そく性動脈硬化症などおこりやすいとされています。

ヒトではこれら糖尿病の合併症は年の単位でおきます。
 ヒトより生命が短いセキセインコは、合併症は少ないと考えられていますが、

 このセキセイインコはUAが高く腎症が疑われ(写真)ました。
 体重のおもい関係が一番の誘因と考えられますが、よく尻餅をつき神経障害の疑いはないとはいえません。

 正式な証明はできませんが、セキセイインコにも糖尿病の合併症の疑いがあった例です。

 体重は料理用体重計の使用でどの家庭でも測定可能です。
ヒトのメタボリックシンドローム同様、罹患してからは大変です。
 
 鳥類でもしっかり体重を管理して糖尿病など代謝病を未然に予防して下さい。
 
 ちなみにこのセキセイインコは54gありました。(正常30-40g)私の経験ですとセキセイインコは55gをこえると重さで飛べなくなります。

作者: オダガワ動物病院