小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2015.03.21更新

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dog犬猫のマダニ駆除
sheeptiger犬猫のマダニの駆除剤
  マダニの中にはヒトにも感染する『SFTSウイルス』が存在する場合があります。そのため散歩に行く犬、屋外で飼育している猫にはマダニ類『tick』まで駆除が可能な薬剤の使用をお薦めします。ポイントは効能が高い『動物病院のみで販売されているマダニ駆除可の製品』を使用する点です。これらの製品には『ノミダニ用』の記載があります。
 
 薬剤は犬猫兼用、犬用のみ、また効能外になりますがウサギにも使用可能な製品もあります。製品の詳細は下記を参照してください。各々の薬剤は様々な付加価値がありますので、使用の際は担当獣医師とよくお話して、飼育形態を考えて薬剤を選ばれることをお薦めします。
 
 他の多くのダニ類mite』は『ノミ用』でも駆虫効果が見られることが多いです。
 
 
以下マダニ類『tick』の駆虫効果がある薬剤を列記します。
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■皮膚滴下剤
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■フロントライン®プラス(成分名、フィプロニル、(s)-メトプレンの合剤)
 犬猫用で、ノ ミマダニシラミに作用します。フィプロニルは、脂肪に富む体表や表皮に分布し、さらに皮脂腺に集まりプールされます。そこから徐々に皮脂とともに皮膚 や被毛上に放出され ノミマダニを接触によってすみやかに駆除します。このことにより長期間の持続効果が得られ、シャンプーや水浴の影響もうけにくいとされています。
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あ■マイフリーガード®(成分名、フィプロニル)

マイフリーガードはフロントラインのジェネリック品です。
フロントラインにくらべて安価ですが、効能は殆ど変わらない報告もあります。
ノミマダニに作用する
犬猫用です。注意点としてフィプロニル製剤はウサギなどは絶対禁忌です。
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■プラクティック®(成分名、ピリプノール) 

ピリプノール皮膚滴下剤犬のみです。希釈剤はジエチルグリコールモノエチルエーテルであり、この物質にアルコールは入っていないため、他社でアルコール過敏の犬にも使用可能です。猫・ウサギは使用報告がありません。
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■フォートレオン®(成分名、ぺルメトリン、イミダクロプリド)
フォートレオン®は2種類の薬剤が配合されています。
マダニの皮膚への付着を阻止してし、咬みつく前に駆除するぺルメトリンと、ノミの吸血を阻止してノミ成虫に駆除効果を発揮するネオニコチノイド系イミダクロプリドが配合されています。
 
皮膚滴下剤
で使用認可は
犬のみです。
猫にぺルメトリン製剤は禁忌です。
効能外になりますがウサギにも使用可能です。
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■経口剤                             

 
■コンフォデイズ®(成分名 スピノサド)、経口剤
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■パノラミス®(成分名 スピノサド、ミルベマイシンの合剤)
 
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■ネクスガード®(成分名 アフォキソラネル)、経口剤
 
コンフォデイズ®は2012年に、ネクスガード®は2015年に犬猫用で販売されたノミダニ用の経口薬剤です。滴下タイプが苦手な方にはお薦めです。ノミ、ダニに良好に作用します。
 両製品とも嗜好性は良好なため、動物に目の届かない場所で保管しないと、薬剤を食べてしまったケースがあり注意が必要です。
 2015年に発売されたパノラミス®はスピノサドとミルベマイシンの合剤で、ノミ、ダニの他にもフィラリア、線虫類の予防も可能です。
 なお
ウサギなどは使用報告はありません。
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■まとめ
 私の開業している地域ではノミ・ダニは5月から10月頃で十分のようにおもいます。
 生田緑地や多摩川など散歩に行く方は予防のため薬剤の使用をお薦めします。
 室内飼育の場合は感染は少ないですが、マンションで飼育されている犬猫がトリミングにくると、冬でもノミが診られる場合もあり、年中必要な場合も生じることがあります。ノミは13度以上の環境だと年中繁殖すます。
 
 最近は良いノミ・ダニ製剤が多くあり、長所、短所があります。
 掛かりつけの獣医師とよく相談して、最適の薬剤をご使用ください。

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 最終更新:平成27年3月23日(月)16時40分


 

投稿者: オダガワ動物病院