うさぎの子宮腫瘍の疑い。(高齢で手術をしないで診ているケース)・(オダガワ動物病院 川崎市多摩区の動物病院)
2017.04.05更新
■ウサギの子宮腫瘍の疑い。
5才のうさぎが血尿を主訴に来院しました。(写真)
川崎市多摩区登戸からの来院です。
血液検査ではまた生化学の検査で中性脂肪(TG)が500mg/dlをオーバーしてました。(正常100-200mg/dl)
中性脂肪が500mg/dlをオーバーしているとウサギは75%死亡すますが、保持療法で運良く一命は取り留めました。
しかし子宮に腫瘍があると推察されるので今後が大変です。
■貧血
写真で診られるように眼結膜が白く貧血が進んでいます。
血液検査ではPCV18%(正常33-40%)しかありませんでした。
■血液スメアー
写真でみられるように多染性赤血球は多く、再生像はあります。
たぶん血尿で多くの赤血球が出たので、このような像になったと推測されます。
■生化学検査
生化学の検査で、中性脂肪(TG)が500mg/dlをオーバーしてました。(正常100-200mg/dl)
コレステロール(T-cho)も272mg/dlと高値でした。(正常20-60mg/dl)
また血漿ケトン体も82umol/l(正常30umol/l前後)と高値を示していました。
食事直後ではないのに、写真のように血漿が白い状態です。
肝臓の酵素値、TP、Alb、腎機能は正常範囲内でした。
うさぎの中性脂肪は500mg/dlをオーバーするとなんと75%の個体が1-2日中に死亡します。
■尿検査
尿は赤色です。
■尿検査
写真のように潜血は陽性です。
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