総排泄腔脱のセキセイインコ(川崎市多摩区、オダガワ動物病院)
2014.11.24更新
■ 総排泄腔脱のセキセイインコ
卵を産んだら赤い物がでてきたとの稟告で、川崎市宮前区よりセキセイインコの雌が来院しました。朝の7時にはこのような状態だったみたです。
現在は午後4時半ですが、午前中より鳥類を診てくれる動物病院がなかなかみつからず、この時間になって本院を訪れました。診断は総排泄腔脱です。
このような症例は多く経験してます。すぐ戻せて、鳥が縫合した糸を気にしなければ治りますが、すこし時間がかかっていると死亡する場合もあります。
横からみるとこのような様子です。
修復しバイクリルで1糸縫合しました。
その後、3日間入院しました。保育箱を30度に保ち、経過観察しました。オーナーの意向もあり3日間で暫定退院しました。入院中は検便でメガバクが検出され、ファンガードの投与もいたしました。
縫合して1週間は抜糸をしないで、観察する旨をつかえました。
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●縫合後、1週間の来院
抜糸終了
総排泄腔脱はなおりました。しかしまだ元気度はオーナーのお話では70%位の回復だそうです。
この症例はなんとかなりなしたが、一番予後がよくないのは、縫合した糸を、すぐに自分で抜糸する鳥は、よく死亡します。
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小鳥診療に慣れた動物病院で検便をお勧めします。
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