小鳥、ウサギ、フェレット、ハムスター、モルモットと小動物の専門的な診療を続けてきた動物病院です。
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2017.11.27更新

オダガワノミ、ダニの皮膚滴下駆除剤(スポットタイプ)の
副作用症例


dire 使用薬剤の選択
 
認可薬剤は殆どが犬猫用ですが、犬のみにしか認可がない薬剤もあります。
 ウサギをはじめエキゾチックペットは認可薬はありません。認可外使用で安全な薬剤はありますが、死亡例の報告のあるノミ、ダニ薬剤もあり、薬物選択には細心の注意が必要です。
詳細はよく掛り付け獣医師とお話し下さい。


dogtigerright arrow犬猫用のノミ・ダニ製剤について
dogtigerright arrow犬猫のマダニの生態、駆除剤


dire 副作用症例

本院では下記の副作用は年に0-1匹です。

あ
tiger猫の症例 滴下部位にリンクして皮膚が脱毛します。
滴下剤に含有されているアルコールに
アレルギーをおこしていると推測されます。
治るには1ケ月位かかりました。

 

あ
犬の症例 他に皮膚に滴下すると、背中を床にこすりつけて嫌がることもありました。
この犬は神経質で投薬も大変でした。そこで
dogright arrow犬に3ケ月間の効果あるノミ・マダニ製剤に変更しました。


 

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【break time】

あflower2ネモフィラ(国営ひたち海浜公園、4月)


 

dog

投稿者: オダガワ動物病院

2017.11.27更新

あ■マダニの駆除、皮膚滴下剤


 
あ
dogtigerフロントライン®プラス
(成分名、フィプロニル、(s)-メトプレンの合剤)

  犬猫用で、right arrowノ ミright arrowマダニright arrowシラミに作用します。フィプロニルは、脂肪に富む体表や表皮に分布し、さらに皮脂腺に集まりプールされます。そこから徐々に皮脂とともに皮膚 や被毛上に放出され right arrowノミright arrowマダニを接触によってすみやかに駆除します。このことにより長期間の持続効果が得られ、シャンプーや水浴の影響もうけにくいとされています。
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あdogtigerマイフリーガード®
(成分名、フィプロニル)
 

 マイフリーガード®はフロントライン®のジェネリック品です。
フロントライン®にくらべて安価で、効能は殆ど変わらないと報告されてます。

dire注意点としてこれらフィプロニール製剤はright arrowrabbitウサギなどは絶対禁忌です。
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dogプラクティック®
(成分名、ピリプノール)
 
 

 ピリプノールは皮膚滴下剤犬のみです。希釈剤はジエチルグリコールモノエチルエーテルであり、この物質にアルコールは入っていないため、
他社でアルコール過敏の犬にも使用可能とされています。
本院では使用してません。
また筆者が知る限り、猫・ウサギでは使用報告がありません。

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あ
dogフォートレオン®
(成分名、ぺルメトリン、イミダクロプリド)
 
 フォートレオン®は2種類の薬剤が配合されています。
right arrowマダニの皮膚への付着を阻止してし、咬みつく前に駆除するぺルメトリンと、right arrowノミの吸血を阻止してright arrowノミ成虫に駆除効果を発揮するネオニコチノイド系イミダクロプリドが配合されています。
 
使用認可は
犬のみです。
猫にぺルメトリン製剤は禁忌です。

 効能外使用になりますがrabbitウサギにも使用可能です。
 
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dire滴下剤の注意点 

 【break time】

a
glitter3染井吉野(3月、二ケ領用水)


 

投稿者: オダガワ動物病院

2017.11.01更新

boartigerrabbitsnakemouseノミの生態

■ノミの感染
 私の動物病院のある川崎市多摩区ではノミは暑くなる時期(5-6月)より診られ、冬場(11月以後)になると殆ど診ません。 
 しかし最近はその傾向に変化が見られ、最近マンションで飼育される動物は飼育条件がよい関係で、秋-冬になっても少数ですがノミが診られます。
 また罹患動物はイヌ、ネコが主ですが、ウサギ・フェレット・ハムスターにも時々診られます。
 
■ノミの駆虫は薬剤選択に注意が必要です。
 
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の
camera写真①

 camera写真①のノミ成虫の大きさは大体0.3mm-0.4mmです。
ノミから見て1m60-80cmあるヒトはエベレスト山ぐらいに相当します。ノミはジャンプが得意で約1mも跳ねます。これもヒトに例えれば東京タワーの第一展望台まで飛び上がることに相当します。ヒトの走り高跳びの世界新記録(2m45)なのでノミのジャンプ力は驚異です。
 
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 写真②、メルク社のポスターより(改) ノミの繁殖サイクル
  ■ノミの生活史
 ノミは卵から幼虫、そしてさなぎ、成虫へと形態が変化していきます。卵は約0.5cmの白色卵で約1-10日で孵化して幼虫になります。幼虫は室内の片隅で、脱皮をくりかえし。約4-5mmに成長します。約8-18日で眉をつくりさなぎになります。さなぎは期間は約7日から6ヶ月です。そして温度条件がよいと羽化して成虫になります。これらのライフサイクルの循環するスピードは温度・湿度・環境によりノミの増殖は左右しますが梅雨時期は12-14日、春、秋は3-4週間、冬季は180日かかります。ノミ成虫は通常10-20日間生存でき、雌は1日10-20個の卵を産みます。気温が13度あるとcamera写真②のノミの繁殖サイクルは活性化します。都市のマンションは風通しが悪く、湿気が高く、ノミが増えるには良い条件になっている場合が多く、本院の外来でも、冬場はマンションで飼育している動物でときどきノミを診ます。風通しの良い『田舎のおじいちゃん・おばあちゃんの家』が ノミを繁殖させないとこには理想的な環境です。
 またエネルギー消費量を考慮して卵、幼虫、さなぎ、成虫で形態を考察すると、卵、さなぎの時期はエネルギー消費量は、床をはえまわる幼虫、カップルを求め、交尾したら卵を産むため動き回る成虫の10分-100分の1ぐらいのエネルギーしか必要としない試算もあります。エネルギーを使用すればするぼど、時間は早く進むと仮定すると、卵、さなぎはゆっくりした時間を過ごし、また幼虫や成虫はエネルギー消費が多いため、それらにくらべ早い時間を過ごすと推測されます。ノミは各ステージの目的にかなうよう時間の経過を設定していると考えられています。
 
 イヌノミは犬に、ネコノミは猫に感染することがノミにとって最も良い環境ですが、猫ノミは犬・うさぎ・フェレット・ヒトなど種を超えて感染します。北半球の日本ではイヌに感染したノミの60-70%位がネコノミです。
 また犬猫の瓜実条虫・ヒトの猫ひっかき病・犬猫ヒトのノミアレルギーなどを媒介します。
 
 感染は跳ねて別の動物の皮膚に移り寄生生活を始めるか、またオーナーの靴底に付着したノミの卵が成長して犬猫に感染します。                 
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の
ノミに感染していると皮膚は『黒こしょうのようなブツブツ』が診られます。 
 
の
写真③④、猫のノミ成虫感染の皮膚(③④)
 
これら『黒いブツブツ』はノミおよびノミの糞のことが殆どです。皮膚についた泥との区別は水道水を少々かけると、ノミ糞は血を吸っていますので写真のように赤くなります。
 

 写真⑤ ノミ取り櫛を使用すると、ノミとノミの糞がこのようにとれました。
 逆に少数寄生の場合は皮膚を診ただけだは診断不可能な場合もあります。ノミ取り櫛を使用することは診断の補助になります。

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 camera写真⑥、環境中のノミ成虫の割合
 ノミの診断は皮膚で発見される成虫(写真①)でしかおこなえません。成虫は写真⑥を見るとノミ全体の5%を占めているのみで氷山の一角を見ているに過ぎません。し5匹のノミ成虫が皮膚で発見されたら、環境に95匹の未成熟のノミ(さなぎ・幼虫・卵)がいる計算になります。
そのためノミの駆除には薬剤は長い間使用が必要になります。
 
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■ノミに刺されると
 筆者の経験ですが、ノミに刺されると、ひどい痒みが生じます。
獣医資格をとったころ、庭や廊下にノミが飛んでいるお宅に往診にいって刺されたことがあります。赤く腫れ、虫刺されの薬を塗布しても全く効果なく、1週間は大変でした。
この往診した御宅のように、いつもノミがいる環境で、この状態がずっと続くと考えるとゾットします。
 

 

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【break time】

あ

flower2すみれ(種類までは不明です)、高尾山、日影澤林道、4月


 

投稿者: オダガワ動物病院

2017.11.01更新

おdog1月のマダニ感染症例


 あ

 今日は1月23日です。夏場ではありません。症例は9歳のイヌ、雄パピオンです。日に数回近所を散歩します。肩甲骨の間に黒いもの(⇓)ができたため診察に訪れました。

 肉眼でマダニと診断はつきました。

 このようなマダニを見つけると、潰してみたがる方がいますが、マダニの中にはヒトの感染する病気が多く報告されていますので絶対やめてください。

 動物病院を受診することをお薦めします。

あ

 この症例は下記のマダニ用のピンセットで摘出しました。摘出後は抗生剤を7日間服薬してもらいました。また殺ダニ剤も皮膚に滴下しました。

あ

マダニ用のピンセット

あ

平成28年12月19日の読売新聞です。マダニは冬でも感染する種類があります。

必要に応じて年単位の予防薬が大切です。


 

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投稿者: オダガワ動物病院

2017.11.01更新

a
dogノミ感染のマルチーズ

 
顕微鏡のノミの所見
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来院した12才のマルチーズの雄ですが診察で大量のノミが診られました。


ノミの採取直後


70%アルコール固定

 北半球の日本ではイヌのノミ感染もネコノミのが多いです。ネコノミは感染する動物の種類を選びませんのでヒトに感染する可能性も大いにあります。。最近は良い製剤が動物病院で販売されているので、かかりつけの獣医師にお尋ねください。

 シャンプーは皮膚を清潔にすることには有効な手段ですが、ノミを失神させるのみでノミ駆除にはなりません。2週間たつとまたもとにもどります。

 

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投稿者: オダガワ動物病院

2017.11.01更新

あ
dogマダニによる
SFTS(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome
ウイルスについて

 
 SFTSウイルスは、マダニの中で生息するウイルスです。
マダニにヒトが刺されてSFTSウイルスに感染して重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome: SFTS)が発症することがあります。国内では山口県内で平成24年秋に亡くなられた成人女性がきっかけで始めて確認されました。
新聞記事は平成25年1月)

 その後、この疾患は西日本を中心に他県でも患者が確認され、ヒトでは感染症法上の四類感染症に指定されています。平成26年8月現在、現在95名ヒトが感染して31名が死亡しています。死亡率は高い病気です。令和31年1月までの報告では静岡県の浜松でヒトへの発生報告があります。
 
 SFTSウイルスは本来、山奥にしかいないイノシシ、シカの皮膚に寄生していたマダニ内にいました。
近年、野山の伐採で、現在イノシシ、シカが住宅地域に出没して、近所の畑を荒らすことが問題になっています。その際、昔だったら山奥のイノシシ、シカにしかいなかったマダニも、ヒトの居住地域に侵入して、ヒト、犬を刺したりSFTSウイルスが蔓延して今になっていると推測されます。
 現在注目も高く、平成26年8月26日(火)NHKニュースウオッチ始めテレビ、新聞で、マダニによるSFTSウイルスのことは数多く紹介されています。
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マダニ
 原因はSFTSウイルスを持っている写真のマダニがヒトを刺すことで感染します。飼育している犬にマダニ感染があるとオーナーも刺される可能性があります。マダニのSFTSウイルスの保有率は5-15%です。刺されたからといって必ずヒトは感染する訳ではありません。
また免疫力の強い方は自然治癒もあると推察されています。
  また飼育犬以外でも屋外に置いたままにしていたウインドブレカーにマダニがついてヒトがマダニに感染したケースもあります。アウトドアーの際は、長ズボン、長袖がお薦めです。
 マダニを潰した場合に接触感染します。マダニの感染の際は潰さないで動物病院にいってとってもらってください。
 
 SFTSウイルスは野生動物では西日本にみでなく、北海道、東北のマダニでも確認されていますが、ヒトへの感染は報告されてません。なぜ気温の低い、北海道、東北ではヒトへの感染がないか不明です。
  
 犬はヒトと異なりSFTSウイルスに感染しても抗体価の上昇はありますが症状はあることが少ないとされてますが、犬からヒトへの感染例は多くはありませんが実例はあります。
猫はSFTSウイルスに感染しやすく、感染した猫からヒトに感染しやすいと考えられています。西日本では弱った猫はむやみに触らないようにと指導している獣医師もいます。
 
① 
 写真①は野外に散歩してマダニに感染した犬で、写真②は自宅の庭で飼育していたウサギがマダニ感染した例です。 このマダニをペットのオーナーが手で潰してダニの血液から接触感染したり、またマダニからヒトが直接刺されたりすることで感染します。 
 
 dire予防法
動物⇒外に行く動物は必ず動物病院のみで販売されているright arrowマダニ効果のある薬剤を使用すること、
ヒト(オーナー)⇒夏から秋などマダニが活発な時期に草むらにいくときは長袖、長ズボンで肌を露出させないことが大切です。2-3時間の効果しかありませんが、ヒト用虫除けスプレーも有効です。

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投稿者: オダガワ動物病院

2017.11.01更新

おdog犬に3ケ月間の効果あるノミ・マダニ製剤


1写真 「ブラベクト」(成分名 フルナナレル)

 本日来院の雄7才プードルは滴下剤を皮膚に塗布すると、液剤の匂いがストレスらしく、ひっくり返ってしまい背中を床に激しくこすりつけてしまうため、2-3時間抱っこが必要でした。
また性格がナイーブで、薬剤も飲ませることが大変な犬ちゃんです。

 そこで今回、犬用、経口投与のノミ、ダニ駆虫製剤、「ブラベクト」(成分名 フルナナレル)を処方しました。

 この薬剤はチュアブル錠で嗜好性は92%と高く、最大の特長は効果期間が3ケ月もある点です。

 本剤は添加剤としてフレーバー(豚肝臓及び醸造酵母由来)、トウモロコシデンプン、パモ酸二ナトリウム水和物及びダイズ油などを含みますが、ある程度の大きさまで加水分解されているので、これらの添加物でアレルギーのおこる可能性は低いとされています。

 コリー、シェルテーなどの一部で診られるMDR1(multidrug resistance protein1)遺伝子の変異犬への投与も可能です。

 ノミ、ダニ以外、ニキビダニ、また他の外部寄生虫にも効能が期待できる製剤です。


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【break time】

あ
 
flower2富士山剣が峰(8月、吉田口山頂より)

 

投稿者: オダガワ動物病院

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